「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」を読む 6月25、文部科学省から「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(最終まとめ)」という報告書が発表されました。その中にこんな一文がありました。「もはや学校の ICT 環境は、その導入が学習に効果的であるかどうかを議論する段階ではなく、鉛筆やノート等の文房具と同様に教育現場において不可欠なものとなっていることを強く認識する必要がある」。まさか、まだ「ICTの導入で効果は・・・」など云っている首長や議員、教育委員会や学校長、教員はいないと思いますが、いたとしたら、子どもたちの未来を背負う立場はもう担えないでしょう。 最終まとめまでの経緯 報告書の「はじめに」では、これまでの経緯を以下のようにまとめています。 今回の「先端技術活用推進方策」についての取組は、これから到来する Society 5. 0 時代を見据え、文部科学省が昨年11月に公表した、学校教育の中核を担う教師を支え、その質を高めるツールとして先端技術を積極的に取り入れること等をまとめた「新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて~柴山・学びの革新プラン~」がはじまり。その後、初等中等教育局に「学びの先端技術活用推進室」を新設して、子供の力を最大限引き出す学びを実現するために、ICTを基盤とした先端技術を効果的に活用するための具体的な方策について検討、3月には中間まとめを発表した。 文部科学省 photo by pixta 4月には、中央教育審議会に、Society 5. 0 時代を見据え、義務教育9年間を見通した児童生徒の発達の段階に応じた学級担任制と教科担任制の在り方や習熟度別指導の在り方などの今後の指導体制の在り方、教育課程の在り方、児童生徒一人一人の能力、適性等に応じた指導の在り方、高等学校教育の在り方、教職員配置や教員免許制度の在り方などの初等中等教育全般の教育制度をはじめとした様々な方策に関する諮問(「新しい時代の初等中等教育の在り方について」)が行われ、検討がはじまっている。 202X 未来のイメージ(最終まとめ より) そして今回、中間まとめの内容を更に深掘りし、新時代に求められる教育の在り方や、教育現場でICT環境を基盤とした先端技術や教育ビッグデータを活用する意義と課題について整理するとともに、今後の取組方策をまとめた。中央教育審議会の議論と併せて、報告書で示したICTを基盤とした先端技術と教育ビッグデータを効果的に活用していくための様々な取組を両輪として、新時代の学校、子供の学びを実現するための取組を加速していきたい、としています。 Society5.
ICTを効果的に活用した教育の推進を図る上で、教育効果の明確化、効果的な指導方法の開発、教員のICT活用指導力の向上方法の確立が不可欠です。このことから、文部科学省では、平成26年度にこれらの課題を解決するための実証研究を委託事業として実施し、教育委員会や学校等で活用する手引き書等をまとめましたので公表いたします。 初等中等教育局情報教育・外国語教育課 PDF形式のファイルを御覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要な場合があります。 Adobe Acrobat Readerは開発元のWebページにて、無償でダウンロード可能です。