「授乳中に赤ちゃんと目が合いません。気になって調べると自閉症の症状に『視線が合いにくい』と書いてあって心配です。」 ときどき月齢が低い生後2、3ヵ月の赤ちゃんのママから、このような相談を受けることがあります。 「視線が合いにくい」からといって、そういう症状があれば必ず自閉症というわけではありません。あやすと笑ったり、喜んだりするなら人との関わりがうれしいと感じているのではないでしょうか。反応が薄いようでも働きかけを続けていると、自然にアイコンタクトが生まれてくるでしょう。 自閉症かと心配するのにはまだ早すぎる時期です。どうしても気になる場合は、乳児健診や予防接種のときに医師に相談して様子をチェックしてもらいましょう。 また、生後2、3ヵ月頃の赤ちゃんは、まだ視力が弱いので焦点を合わせることが難しく、視線を合わせることが苦手です。焦点が合いやすい20~30cmくらいの距離で正面から目を見てあげてください。うまく見えなくても「ママの顔」に反応することは多いようです。お世話の合間にも声をかけながらママの顔をたくさん見せてあげてくださいね。 いずれにしても、今は心配し過ぎないで赤ちゃんの成長を楽しみながら付き合っていきましょう。
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The Development of the Infant and Young Child. Normal and Abnormal. 10th edition. Elsevier, New Delhi, 2013. (2)国立研究開発法人国立成育医療研究センター.乳幼児健康診査身体診察マニュアル.平成29年度子ども・子育て支援推進調査研究事業.乳幼児健康診査のための「保健指導マニュアル(仮称)」及び「身体診察マニュアル(仮称)」作成に関する調査研究.2018.